栄養士連載 食事プラスワン

第30回 休肝日を作ろう

生活改善実践中のヒトシさん(40歳)
間食の改善にも慣れてきたようです。
健康意識が高まり、飲酒習慣の改善について相談に訪れました。

40歳男性 ヒトシさん

間食を見直して、体がだいぶ軽くなったように感じます!
どうしても甘い物を食べたくなったときは、ご褒美DAYとして我慢せず食べ、翌日はガムを噛んでごまかしたりメリハリをつけた自分なりの上手な付き合い方が見つけられました!

この1年、生活の改善に積極的に取り組んでいましたね。
改善したことを習慣化し、とても素晴らしいです!

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

以前はリバウンドを繰り返していましたが、今回はリバウンドの心配はなさそうです。
無理なく自分に合った改善方法を一緒に考えてもらえたので、このまま続けていく自信があります。

うれしいお言葉ありがとうございます。
なによりも、ヒトシさんが頑張った結果です。
今回は、どうしましたか?

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

コロナ太り前の体重まで戻したいのですが、なかなか・・・
飲酒の改善は、間食改善の次にと考えていたので相談にきました。

飲酒改善ですね。
ヒトシさんの飲酒習慣を振り返ってみましょう。

栄養士

ヒトシさんの飲酒習慣

日本酒に換算すると、約3.5合分の飲酒量と推測されます。
ヒトシさんは、お酒の適量が1日にどれくらいかご存じですか?

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

う~ん...どれくらいなんだろう。
今の飲酒量で問題ないと思っていました。

1日の飲酒量は1合が目安ですので、現在の1日3.5合は多量だということです。

栄養士

適度な飲酒量

純アルコール=量(ml)×アルコール度数(%)×0.8(比重)

40歳男性 ヒトシさん

1日に1合だと、ビールかハイボールのどれか1杯ということですね。

おっしゃる通りです。
カロリーで考えると、ヒトシさんの1日の飲酒カロリーは460kcalと推定されます。
ヒトシさんが食べる量のごはん200gが約340kcalなので、お酒だけでごはん1杯以上のカロリーを摂取していることになります。

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

えーーー!
そう考えると、夕食で摂るカロリーは朝昼に比べて多いということですよね。
夜に食べ過ぎている意識なかったけど、体重が落ちない原因がこんなところにあったなんて…

飲酒習慣があると、夜に摂取するカロリーが過剰になる傾向があります。
また夜遅い時間に飲食すると、内臓脂肪に蓄積され太りやすい傾向があるので、夜の食習慣を見直すことは、太りにくい生活スタイルにすることが可能です。

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

休肝日を作るのは効果ありますか?

とても効果的ですよ!特におすすめなのは、2日連続した休肝日です。
休肝日を設けることで、1週間の飲酒量減が期待できます。
最終的に休肝日が週2日になるよう、まずは週1日の休肝日の習慣ができるといいですね!

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

段階的に実行ですね!
週1日であれば、なんとかできると思います。

週1日の休肝日は何曜日にしますか?
具体的に決めておくことをおすすめします!

栄養士

40歳男性 ヒトシさん

そうだな・・・月曜日にしようかな。
曜日を決めることで、休肝日を意識出来そうです!

その心意気です!
また節酒の方法は、飲酒時間を決めること、1日の飲酒量をあらかじめ決めておくなど様々な方法があります。
ヒトシさんの生活改善、応援しています!!

ヒトシさんは今年40歳になりましたので、健診の結果によっては特定保健指導の対象となる場合があります。
特定健診・特定保健指導は、内臓脂肪の蓄積により発症する生活習慣病の予防・早期発見につながる良い機会です!
定期的に健診を受け、ご自分の体と向き合いましょう!

栄養士

コラム

特定保健指導

特定保健指導は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき2008年に始まった国の制度です。
対象は40歳以上75歳未満の医療保険加入者です。
内臓脂肪の蓄積に着目し、その要因になっている生活習慣を保健師・管理栄養士の指導のもと改善し、生活習慣病の有病率および予備軍を減らすことを目的に実施しています。

現在日本は食生活の多様化や高齢化により、生活習慣病の有病率および予備軍が増加し、それに伴い医療費も年々増加しています。
糖尿病・高血圧・脂質異常症など生活習慣病は動脈硬化を進行させ、脳卒中・心筋梗塞のリスクを高めます。
特定保健指導を受けることで、生活を見直す機会になります。対象になった場合は、積極的に参加し病気を未然に防ぎましょう!

注意
特に治療中の方は、食事量、調理方法など、必ず担当の医師や栄養士に確認し、指示に従ってください。

栄養バランスのよい食事とは

同友会メディカルニュース / 医療と健康(老友新聞)

同友会メディカルニュース

小石川の健康散歩道

保健師コラム

第44回
がん検診の受診はお済みでしょうか?~NEW
第43回
「座り過ぎ」に要注意!   ~毎日コツコツ、病気予防~
第42回
味噌汁は健康づくりの救世主?!
      ~味噌汁の塩分量と栄養素どっちをとる?~
第41回
食べる・育てる・観る ガーデニングの良いところ
第40回
推しの力!
第39回
炭酸飲料?お茶?あなたは何を飲みますか?
第38回
気になる喉の乾燥の防ぎ方
第37回
香りやにおい、マスク着用の日々だからこそ、意識してみませんか。
第36回
こころを整える 〜リフレーミングをとりいれて〜
第35回
パンダと一緒に健康に!?
第34回
好きな香りはありますか?
第33回
快眠のための寝具について
第32回
マスクと肌トラブル
第31回
腸内環境を整えよう~腸活のススメ~
第30回
手洗い・消毒後は、保湿をセットで手荒れを予防
第29回
心を満たす食卓が鍵
第28回
『コロナ太り』を解消!要因を知って具体的な対策に
第27回
外出自粛期間を乗り切るコツ 運動編
第26回
飛行機内の湿度は砂漠よりも低い?!
第25回
「お料理」のススメ
第24回
階段利用で歩数UP・プチ筋トレ♪
第23回
釣って食べる!海釣りのオススメ~船酔い(乗り物)酔い対策編~
第22回
素敵な和菓子
第21回
『デンタルケアから始める健康管理』
第20回
『気にしていますか? 夜間熱中症』
第19回
本当の血圧はどれくらい? ‐意外と知らない血圧上昇の原因‐
第18回
五感を働かせ、楽しみながらの英語習得!認知症予防にも効果的!?
第17回
「素敵な靴は、素敵な場所に連れて行ってくれる」って本当?!
第16回
今、スポーツ観戦がアツイ!
第15回
釣って食べる!海釣りのオススメ ~運動編~
第14回
太鼓に感動!
第13回
運動前の糖質摂取―大事なのは種類とタイミング―
第12回
体質は遺伝する、習慣は伝染する。
第11回
新生活を迎える時ほど大切に!家族・身近な相手とのコミュニケーション
第10回
もっと気軽に健康相談♪
第9回
食材で季節を感じてみませんか?
第8回
夏の日差しを楽しむために
第7回
休日は緑を求めて…
第6回
お風呂好きは日本人だけ?
第5回
気分の高揚を求めて
第4回
みなさん、趣味はありますか?
第3回
休み明けの朝だってすっきりさわやか、そんな生活への...
第2回
忙しい日々こそ、1日をふりかえること。
第1回
少しの工夫で散歩が変わる!

お元気ですか

季刊誌 お元気ですか

2024年10月号
  • 私の健康法
    ゴルフトーナメントプロデューサー 戸張 捷さん
  • 鼠径ヘルニアについて
    順天堂大学医学部附属順天堂医院
    大腸・肛門外科 助教 雨宮 浩太
    ドクターによる健康に役立つ医学情報をご紹介いたします。
  • 糖尿病について考えてみませんか?
  • 自宅でできる足の筋力トレーニング
  • 更年期の女性だけじゃない?「更年期障害」
  • 春日クリニック 特別ドック2024年4月1日フロアリニューアル

ページトップ