第31回腸内環境を整えよう～腸活のススメ～

保健師野中未夏

腸活って何？

「腸活」という言葉を聞いたことはありますか？
朝活・就活・温活・終活・・・今ではとてもよく耳にする〇活という言葉ですが、初めて登場した〇活は、1995年の新聞で使われた「就活」という言葉だったようです。
まさにこの市民権を得た〇活という言葉。そのひとつに、「腸活」があります。
腸活の意味は、腸内環境を整えることで、腸が元気に動く状態をつくり、体の中から健康を維持する活動のことです。

腸を元気に動く状態にして何になるのか、と思う方もいるかもしれません。
実は腸は、健康の要です。腸の働きには消化吸収がありますが、それ以外に体を守る免疫機能があることが関係しています。

なぜ腸に免疫機能があるかというと、口からは食物以外に、さまざまな細菌やウイルスが侵入してきます。腸はこれらの外敵にさらされる機会が多いため、免疫機能が備わっています。体の免疫機能の6割以上は腸にあるといわれており、これが「腸管免疫」と呼ばれています。まさに健康の要である腸。整えたくなってきませんか？

腸内細菌とは？

腸内環境を整える=腸内細菌を整えるということです。
この腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・そのどちらでもない菌の3グループで構成されています。この善玉菌を増やすことが、腸内環境を整えるポイントです。

腸内環境を良くしましょう！

腸内環境を整える方法は2つあります。

1.生きた善玉菌の継続的な摂取する

ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物などの発酵食品に含まれています。ただし、これらの菌は腸内にある程度の期間は存在しても、住み着くことはないとされています。そのため、毎日続けて摂取していくことが大切です。

生きた善玉菌の継続的な摂取

2.腸内に存在する善玉菌のエサとなる食品を摂取する

エサとなる食品、つまり食物繊維やオリゴ糖の成分は、消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌のえさになって、菌の量を増やしてくれます。食物繊維は野菜や果物、豆類に多く含まれています。オリゴ糖は、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品にも多く含まれています。そして食物繊維などはサプリメントではなく、食品から摂取することが望ましいです。

食事を中心に紹介しましたが、他にも適度な運動は腸そのものを動かす習慣になります。また十分な睡眠も大切です。

まだまだマスクの手放せない生活が続きますが、いわゆる【腸活】で腸内環境を整えて免疫力をあげ、より健康的な生活を目指しましょう！

参考：厚生労働省 e-ヘルスネット

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